ヒアルロン酸という美容成分を耳にしだしたのは、つい最近のように感じます。
私個人の感覚で言うと、10年程度前でしょうか。
でも実際にヒアルロン酸という成分にはもっと深い歴史がありました。
ヒアルロン酸が作り出された瞬間
1934年にヒアルロン酸は初めて分離されます。コロンビア大学の教授によって、牛の眼球の硝子体から作り出されました。
少し難しい話ですが、牛の眼球の硝子体で、網膜を眼球の壁に固定している物質は、ウロン酸を含む多糖類だということを発見しました。
ヒアルロン酸と名付けられる語源は、硝子体をギリシャ語で「Hyaloid」、多糖体のウロン酸を「Uronic acid」といいます。
この2つの言葉の合成語として「Hyaluronic acid」ヒアルロン酸と名付けられたそうです。
その後人間の体のいたるところにヒアルロン酸が存在していることが解明され、動物で言うとニワトリのトサカに非常にたくさん含まれていることもわかってきました。
医薬品としての歴史
ヒアルロン酸が医薬品として使われ始めたのは、国内の場合1987年からだそうです。医薬品として認められたのがその時ですので、それ以前から使用はされていたようですね。
ちなみに、海外ではもっと前から、活用されていたようです。
1942年には、犬の関節損傷の治療に有効とされました。
1960年には、オーストラリアで眼球手術の際に補助薬として発売されました。
1979年には、アメリカ・カナダで眼球手術の補助剤として発売されました。
現在に至るまで、日々進化し
1987年に、変形性膝関節症の治療薬として登場し、1989年には肩関節周囲炎への適応がされました。
最近で言うと2005年に慢性関節リュウマチによる膝関節痛への適応が追加されたようです。
<国内メーカーでヒアルロン酸の老舗>
国内のメーカーで言うとキューピーが最も有名なようです。
現在でも使われている国産のヒアルロン酸のほどんどはキューピーの製品だとか。
1980年代からニワトリのトサカから抽出されるヒアルロン酸の開発を進めてきました。
1985年にはトサカ由来のヒアルロン酸の販売を開始したそうです。
2000年に発酵法に関する研究開発を始め、2004年に発酵法によるヒアルロン酸の製造販売が開始されたそうです。
ヒアルロン酸の歴史は長く、今現在も進化を遂げている成分と言えますね。
どういったタイミングでどこからどんな事が発見されるのか・・・これからもヒアルロン酸の進化が楽しみです。
もっともっと有効活用される成分として、開発されるといいですね。
とっても強力な保水力をもつヒアルロン酸ですが、国産と外国産で違いはあるのでしょうか?
国産が良い製品、外国産はダメということではありません。
本来ヒアルロン酸は安全性の高い成分ですから、その効果に違いはほとんどないといってもいいでしょう。
問題はその製造過程にあるのではないかと思います。
国内製造メーカー大手をあげるなら、キューピー・エルエスコーポレーション・マルハ・アダプトゲン製薬の4社がメインとなっているようです。
ほとんどの製品に使われている国産ヒアルロン酸は、キューピーがNo.1です。
製品はぴんきりで、含有が高いもので1kg数十万円するものから、1kg2万円程度と幅があります。
国外製品の多くはサプリメントとして日本に入ってきています。
ネットでも手軽に買えるようになったため様々なメーカーの製品を見かけるようになりました。
例えば・・・
Solaray社(ソラレー)・・・
1973年にハーブメーカーとして設立され、品質の高さと検査などの厳しさでは業界でも有名だそうです。
Source Naturals社(ソースナチュラルズ)・・・
1982年に設立され、最新の研究が反映されている評価の高い会社です。
Doctor’s Best社(ドクターズベスト)・・・1990年に医師によって設立され、医学的根拠に基づいて改革を進めている高品質なメーカーです。
Derma社(ダーマイー)・・・
1960年にビタミンEの皮膚への効果を発見した会社です。ヒアルロン酸配合のアイクリームなど最先端テクノロジーで開発を進めている会社です。
Cosmetic Solutions社(コスメティックソリューション)・・・
ドクターズコスメメーカーで、保存料などを使わない高品質で効果の高いスキンケア製品を販売しています。
NeoCell社(ネオセル)・・・
カルフォルニアにあるアンチエイジング製品を中心に扱う会社で、最先端の技術で製品開発を行っている会社です。
NOW社(ナウ)・・・
1968年に設立され、商品数1800品目という米国大手メーカーの一社です。
NATROL社(ナトロール)・・・
1980年に設立され、クオリティーの高さを前面に出した、栄養食品業界の第一人者的な会社です。
まだまだほかにも有名なメーカーはたくさんあります。
国内海外問わず、それぞれに力を入れている箇所に違いがあり、質なのか、価格なのか、オーガニックなのかなど。
使用する側の一番重要な点と、メーカーの製品が合致するものを探してみるのもいいかもしれません。
国産だから、外国産だからという大きなくくりでみるのではなく、もっと深く入り込んだ点から比べて見てください。
今以上に自分にあう製品を見つけることができるのではないかと思います。
どのメーカーも最新技術を駆使し、日々開発を進めています。
ちなみに、ヒアルロン酸をマイクロニードル構造体にする技術をもっているメーカーは、アメリカと韓国です。
特許技術らしく、美容大国韓国 VS 世界のアメリカ という感じでしょうかね。
なにはともあれ、使ってみて、自分にあうか、あわないか・・というのは十人十色、、いろいろ試してみましょう。